CentOSこれから
前回の記事でCentOS8のサポート停止が繰り上がり、これからはCentOS Streamに開発を以降しますというお話を書きました。その後の状況に関して今回は書いていこうと思います。
CentOS8のサポート停止は2021年末をもっって終了するということで、日本にはとても多くいらっしゃるCentOSユーザの方はどうしようと考えていると思います。
私が調べた限りでちょっといくつかの後継に関して書いて以降と思います。
RedHatEnterPriseLinux(RHEL)の無償利用
CentOSのクローン元であるRHELは企業などの本番環境で多く使われていますが、開発用というより試用版として一部無償提供されており、その利用条件以下のような感じでした。
「1ユーザー、1台、ソフトウェア開発用」
要は業務利用(本番環境)はダメであくまでも1開発者がローカルに1台サーバを立てて開発していいよ。という感じでした。
それが今回、Redhat社からこんなアナウンスがありました。
We’re addressing this by expanding the terms of the Red Hat Developer program so that the Individual Developer subscription for RHEL can be used in production for up to 16 systems.
https://www.redhat.com/en/blog/new-year-new-red-hat-enterprise-linux-programs-easier-ways-access-rhel#Bookmark%202
翻訳がおぼつかないですが、本番環境でもサーバ16台までつかっていいよってことのよう。
We recognized a challenge of the developer program was limiting it to an individual developer. We’re now expanding the Red Hat Developer program to make it easier for a customer’s development teams to join the program and take advantage of its benefits. These development teams can now be added to this program at no additional cost via the customer’s existing subscription, helping to make RHEL more accessible as a development platform for the entire organization. Through this program, RHEL can also be deployed via Red Hat Cloud Access and is accessible on major public clouds including AWS, Google Cloud Platform and Microsoft Azure at no additional costs except for the usual hosting fees charged by your cloud provider of choice.
https://www.redhat.com/en/blog/new-year-new-red-hat-enterprise-linux-programs-easier-ways-access-rhel#Bookmark%202
チーム開発にも使っていいよってことですかね?英語が苦手な私の解釈はそんな感じです。(翻訳間違ってたらごめんなさい)
となると、RHELが開発規模にもよりますが、無償で使えるということになりますね。もちろんこの他にも契約面などの条件はあると思いますが、CentOSの代替(むしろCentOSが代替だった)になる可能性は非常に大きいですね。
私の周りではUbuntuを本番利用しているケースはほんとどない(SIでは少ないのかな)ですが、WebサーバシェアではUbuntuがトップのようでCentOSのシェアをUbuntuに持っていかれないようにしたのかなと個人的には考えたりします。
CentOSの後継プロジェクト?(Rocky Linux)
CentOSの後継プロジェクトとして、「RockyLinux」プロジェクトが発足したようです。まだ製品のリリースはないですが、今後CentOSの後継となるような位置づけで開発をしていくというようなアナウンスがありました。AWSなどがスポンサーにはいっているようですし、2021年の2Qくらいにリリースする計画のようです。
RC版が提供されはじめましたね。期待してリリース版を待ちましょう。(2021.5.17更新)
もともとCentOS、ScientificLinuxなどのRHEL派生のプロジェクトが存在していたのでこういった動きは素晴らしいですね。こちらのほうがRHELと違い制約もなさそうで、互換性が高ければこちらの利用もしたいなと思います。
ちなみにRockyとはCentOSの共同開発者のRocky McGaugh.さんの名前のようです。
もう一つ見つけた(Lenix)
Cloudlinux社が出資しているLenixプロジェクトも、CentOSのアナウンスを受けて2021年1QにはRHEL互換のコミュニティベースのディストリビューションをリリースすると発表しています。
しかもこちらでは2029年までのサポート提供をアナウンスしていますね。とても頼もしいです。
おわりに
CentOSプロジェクトの終了に伴い、本家や互換プロジェクトのRHEL界隈がまたにぎやかになってきました。
CentOSに依存している現場も非常に多いのでこういった動きは本当にありがたいですね。
実際の現場だとたぶんRHELの無償枠というのが現実的な気もしますが、制約も存在するため、広く自由にとなるとRockyLinuxやLenixのリリースが非常に待ち遠しいですね。
また、動きやリリースのアナウンスなどがあればお伝えしたいと思います。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません